「賃貸不動産経営管理士」認定証がようやく到着。試験の難易度と対策を解説

ここのところ花粉症の症状が治まってきたかなと比較的過ごしやすい毎日でしたが、今日は朝からまた鼻水にくしゃみに悩まされています。

まだヒノキや松など、色々な花粉が飛んでいますので、花粉のひどい方は予防に努めましょうね。

 

さて、今日は昨年11月に試験を受けて合格した賃貸管理の資格である「賃貸不動産経営管理士」について。

試験の難易度や対策方法、そして今後の僕の資格取得プランについてです。

 

 

賃貸不動産経営管理士の認定証が届いた

 昨日、待ちに待った賃貸不動産経営管理士の認定証がようやく届きました。

 

昨年11月に年1度の試験を受けたのですが、合格点のボーダーラインぎりぎりの29点で何とか合格。

2019年1月に登録の手続きをしてから約2ヶ月後の認定証到着となりました。

なかなか認定証が届かなくて賃貸不動産経営管理士協会に問い合わせしちゃいました・・・

 

ところで賃貸不動産経営管理士って何?

という方のために、賃貸不動産経営管理士について簡単にご説明。 

 

賃貸不動産経営管理士とは

賃貸不動産経営管理士とは、2013年から始まった資格制度で、アパートやマンションなどの賃貸住宅の管理に関する専門的な知識や技能、倫理観など有したプロフェッショナルとして認定される制度です。


よく賃貸アパートやマンションを借りるときに、

「この物件の管理会社は〇〇不動産ですよ」

っていう感じで、不動産屋から説明されたりしますよね?

 

この管理会社が行うような賃貸管理業務の専門家という位置づけとなる資格なのです。

 

管理会社は具体的には以下のような業務を行います。

  • 入居、退去の手続き、契約管理
  • 更新手続き
  • 家賃の集金、オーナーへの送金
  • 家賃滞納督促、回収
  • 設備トラブル対応
  • 入居者からのクレーム対応
  • 入居促進提案
  • 修繕、リフォーム提案と工事の発注、進捗管理

 

ざっと挙げただけでもこんな業務を管理会社はしているのです。

賃貸不動産経営管理士はこのような業務の専門家資格。

 

賃貸不動産経営管理士についてご興味のある方は下記の一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会のHPを見てもらうとわかりやすいです。

https://www.chintaikanrishi.jp/about/

 

まだ新しい資格制度、難易度は?

先に書いたように、賃貸不動産経営管理士資格試験は2013年に開始された比較的新しい資格制度です。

はじめのうちは合格率も7割・8割と、結構取りやすい難易度の低い資格だったんです。

 

平成28年9月に国土交通省による賃貸住宅管理業者登録制度が改正されてからは、賃貸経営不動産管理士に対して、賃貸業界での重要な役割や責務が与えられた影響で、平成25年~27年の4,000人~5,000人程度の受験者数だったのが、平成28年は13,149人、平成29年はなんと16,624人と初期の3倍~4倍まで、受験者数が大幅に増えたのです。

 

合格率推移

  • 2013年 85%
  • 2014年 76%
  • 2015年 54%
  • 2016年 55%
  • 2017年 48%
  • 2018年 50%

 

こんな感じで、資格創設当初から比べれば難易度が上がっていることが見て取れます。

 

今回は合格点が40点満点中29点でした。

この合格点も過去最高点で、点数の部分でも試験難易度が上がったことを感じさせます。

 

賃貸住宅管理業者登録制度改正で賃貸不動産経営管理士が国家資格化?

平成28年に賃貸住宅管理業者登録制度が改正されました。

賃貸住宅管理業者登録制度とは、国土交通省から認定を受けた賃貸管理業者のこと。

 

この認定制度により、賃貸住宅を管理する業者が国土交通省が定めた基準を満たす賃貸管理業者か否かがわかるので、賃貸管理を依頼する大家さんも、賃貸住宅に入居する借主さんも安心して管理業者を選ぶことができるようになったわけですね。

 

平成28年の賃貸住宅管理業者登録制度の改正により、認定を受けている登録管理業者は、事務所ごとに賃貸不動産経営管理士を置かなければならなくなりました。

 

賃貸住宅の管理は、年々賃貸住宅の空家数の増加や賃貸経営の破綻などが社会問題にもなってきているので、国としても社会全体としても賃貸住宅の適正な維持管理や運営は大きな注目を集める事柄になっています。

そのため、その賃貸管理に関する専門家資格である賃貸不動産経営管理士は近年国家資格に格上げされるのではという噂がまことしやかに流れているほど。

 

このような期待感もあり、賃貸不動産経営管理士資格試験の受験者数が年々増加して合格難易度も上がってきているのです。

 

今、賃貸オーナーさんは物件を取得した後の経営や管理で悩んでいる方がとても多く問題にもなっているので、このような賃貸不動産の管理に関する専門資格保有者は資格面だけでなく実務的にも社会的に重宝される時代になってきたんですね。

 

賃貸不動産経営管理士試験の対策で行ったこと

賃貸不動産経営管理士試験に申し込む際に、公式テキストを注文できるのですが、僕はこのテキストを流し読みした程度で、他に過去問を解いたり特別な試験対策の勉強はしていませんでした。

 

賃貸管理会社に在籍していた経験もあり、また自分でも賃貸管理を行っているため、実務的に賃貸管理についての理解があるためテキストレベルの勉強で大丈夫だろうと思ったので。

 

でも、公式テキストは文字ばかりで1000ページを超える超大作(笑)

正直とっても読めたものではありません・・・

 

ですので、実務経験がない方は、他の資格試験と同様に参考書や過去問題集を購入して、公式テキストは無視して勉強されることをおススメします。

 

例えばこんなもの。

www.amazon.co.jp

 

レビューを見るとこの問題集だけで合格したという声も多数。

結果的に合格したからよかったものの、公式テキストを買ってしまった手前、それだけで合格しようと頑張った自分をほめてあげたいくらいです(笑)

 

試験の内容は実務経験の有無はあまり関係ない

結果的には1発合格となりましたが、自分としては賃貸管理の実務経験で合格できるだろうくらいの気持ちでした。

 

しかし試験当日に初めて問題内容を見たら、賃貸管理の実務とはかけ離れた内容の設問が多く、そこそこ難しかったです。

そこはやはり試験なだけあって、実務経験=合格に近いという方程式では合格できない問題でした。

 

なので一発合格を狙いたいようでしたら、先ほどご紹介したような試験対策問題集を解いて、試験対策をされるのがおススメですね!

 

賃貸不動産経営管理士を取得した目的

僕は不動産屋です。

そして、自ら不動産賃貸業を行っています。

自分の不動産はいわゆる自主管理という方法で自分で賃貸管理を行っています。

また、不動産投資用の収益物件売買もしていますし、お客様に不動産投資家の方やこれから不動産投資をされたい方もいらっしゃるのです。

 

弊社は賃貸管理を業として受託することはほとんどしていません。

なぜかというと、賃貸管理は非常に時間と労力が必要だから。

弊社のように社員1名で不動産売買を中心にやっていると、賃貸管理関係のトラブルやクレーム処理などに時間が割かれてしまい、本業の売買に支障が出てしまうため。

 

ですが、不動産投資家の方々との不動産売買のお手伝いをしている中で、購入した後の「管理」のことを知識として持っていなければ、まともなコンサルティングができないケースもあったりします。

 

なので、僕が賃貸不動産経営管理士の資格を取った理由は、本業の不動産売買をスムースに行うためであり、より的確な不動産投資コンサルティングを行うためなのです。

 

不動産投資物件の売買をやっている不動産屋って意外と賃貸未経験の業者が多かったりするんです。物件の仲介は出来ても賃貸経営のこととなると全く知識がないような業者も多かったりします。

 

僕は賃貸仲介も賃貸管理も経験済みなので、専門資格を取得してさらにその知識や技能をブラッシュアップするために賃貸不動産経営管理士の資格を取ったわけです。

 

保有している資格一覧

2018年は賃貸不動産経営管理士以外にも色々な資格取得にチャレンジした年でした。

開業1年目ということで、様々なスキルを持てるようにと考えて取るべき資格を選定した結果下記の資格を取得しました。

 

1.相続診断士

相続全般の知識を身に着け相続コンサルティングから不動産取引を絡めた問題解決方法を導き出すため

 

2.不動産実務検定(大家検定)1級

日本初の不動産投資関連資格。不動産投資における購入・保有・売却シミュレーションをロジカルに組み立てて、クライアントの投資家様たちへ購入していただく際または既存の保有物件の継続保有または売却の正しい選択をコンサルティングをするため

 

以上の2資格を賃貸不動産経営管理士以外に取りました。

 

これで保有資格は

  • 宅地建物取引士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 不動産実務検定(大家検定)1級
  • 相続診断士
  • 住宅ローンアドバイザー

 

以上の5つとなりました。

 

不動産のプロフェッショナルとなるために

不動産は実に様々な取引パターンがあります。

 

  • 一般の方の住宅購入
  • 住み替えによる自宅売却
  • 相続対策での建築
  • 相続対策で収益物件購入
  • 相続対策としての不動産売却(資産組換)
  • 不動産投資で収益物件購入
  • 投資家の資産の組換・買い増し
  • 投資家の賃貸経営
  • 法人の事業用途の不動産売買

 

などなど、一概に不動産と言っても上記以外にも様々なケースがあるのです。

 

先程書いた僕が保有している「宅地建物取引士」「住宅ローンアドバイザー」「相続診断士」「不動産実務検定」だけでは、まだまだ多種多様な不動産取引全般をカバーするには少なすぎんです・・・

 

2019年にチャレンジする資格

2019年でまずチャレンジしようと考えているのは「FP2級」

 

FPは不動産取引をするうえで、そして不動産とは直接的に関係なくてもお客様の人生相談の中でとても大事な「お金」にまつわる資格。

 

お金に強い人・数字に強い人は仕事ができる!とよく言われてきましたが実際にその通り。

経営も営業もお金とは切っては切れない関係です。

 

一般個人の方が住宅を購入するときは、

本当に家を買ってもお金はやっていけるのかな?

子供の進学なんかを考えると家を買ってしまうとお金が不安・・・

 

こういう不安が付き物。

 

FP2級を取って、今以上に具体的にライフプランについてのご提案ができればより深い不動産コンサルティングができるようになりお客様の信頼につながるので、2019年はお金に関する資格を取ろうと考えています!

 

最後に

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

  

今回は賃貸不動産経営管理士の資格試験について、僕の体験談を交えながらお話させていただきました。

 

徐々に難しくなってきているとは言っても、2018年時点では合格率50%、つまり2人に1人は合格できる難易度の低い試験

 

  • 不動産業界で頑張っている方
  • これから不動産業界に入りたい方
  • 自分で賃貸経営をされている方

 

こんな方にはおすすめの資格です。

試験難易度が簡単なうちに取得されることをおススメします!

 

また、自分で賃貸経営をされている方にとっては、賃貸不動産経営管理士の資格を持っていると、不動産屋からナメられにくいと思うので、まだ簡単な今のうちに取るのがおススメです!