改元初日。平成の不動産事情と令和の不動産展望と期待を綴ります。

2019年5月1日、平成から令和へ改元

2019年5月1日、30年と4か月続いた平成から、令和へと改元されました。

 

昭和56年生まれ(37歳)の自分としては、すでに3つ目の時代に突入することになりました。

人生のほとんどを平成で過ごしてきましたが、思い返せばとても長かったような短かったような。

今でも小渕さんが平成の文字を掲げたシーンがほんの少し前のように感じます。

 

さて、そんな平成の時代は不動産の業界にとって、波乱万丈の時代だったと言えます。

自分が社会人になったのが2004年(平成16年)ですので、過去のことは身をもって体験・経験していませんので浅い内容になってしまいますが、平成の不動産トピックを少し書いてみたいと思います。

 

 

平成の不動産関連トピック

先にも書いた通り、平成は不動産業界にとって激動の時代でした。

 

バブル崩壊

昭和後期から始まったいわゆるバブル景気。

そのバブル景気が崩壊したのが、平成3年~平成5年。

 

自分も聞いた話でしかありませんが、バブルの時代には不動産価格が一日単位で値上がり、そのため不動産業者がこぞって不動産を購入して短期売買を繰り返し、利益を生んだ時代だったそう。

 

バブルが崩壊し、不良在庫を抱えた個人や法人・不動産業者が倒産するという、不動産というものの怖い一面が顕著に表れた出来事。

 

阪神淡路大震災

平成7年(1995年)に関西で起きた6,000名以上の犠牲者を出した大地震。

この大震災をきっかけに平成12年(2000年)に建物の耐震基準が見直され、1981年6月以降の建築確認に適用される、いわゆる新耐震基準をさらに上回る現行基準である新・新耐震基準に建築基準法が改正されました。

 

サブプライムローン問題

平成19年(2007年)に表面化したサブプライムローン問題。

アメリカの貧困層や金融事故歴の有る層向けの高金利住宅ローンのことをサブプライムローンといい、その債権を証券化して投資家が購入するという仕組みでした。

平成19年にサブプライムローンを返済できない債務者が大勢出て、その証券価格が大幅に下がり、保有する金融機関や証券会社に大きな損失を与え、翌年のリーマンショックとも合わさり、結果として世界的な同時不況を引き起こしました。

 

リーマンショック

平成20年(2008年)、アメリカの名門証券会社リーマン・ブラザーズが前年のサブプライムローン問題にて、サブプライムローン証券を大量に抱え込んだことで、損失が膨れ経営破綻。

その結果、世界同時不況を引き起こしました。

 

不動産市場への投資が減退し、不動産価格が急落、また法人の不況対策や投資熱の減退で、不動産が売れなくなり、不動産業者や建築業者をはじめとした法人の倒産が相次ぎました。

 

東日本大震災

平成23年(2011年)に東北地方で発生、15,000人超もの犠牲者を出した日本最大、世界でも4番目の規模の大震災。

 

犠牲者の多くが津波の被害であり、この東日本大震災以降、沿岸部の不動産が流通しなくなり、不動産業者に大打撃を与えた大災害でもあった。

 

直近の出来事

これ以外にも大きなトピックスとして

  • かぼちゃの馬車事件
  • S銀行の不動産投資用ローンの不正融資と金融庁からの行政処分
  • L社の建築基準法違反アパート建築

 

などなど、平成の不動産業界は最後まで、大きな問題となる悪いニュースが次々に発生・発覚した時代でした。

 

一方様々な消費者保護の法整備なども進み、一般消費者でも不動産を安心して買える仕組みの整備がなされてきた時代でもありました。

 

令和の時代の不動産の展望と期待

先に書いたように、平成の時代は様々な悪いニュースが流れた激動の時代でした。

 

これが令和になったら明るい話題だらけ

 

なんてことには残念ながらなりそうにありません。

不動産業は、景気の影響を大きく受ける産業であり、またその取引金額や規模から大きなお金が動くため、残念ながら様々な悪事を働く輩が多く事件や事故に事欠かない産業。

 

また、分譲マンション(区分所有マンション)の寿命による建て替えや処分などの出口戦略についても、この令和の時代になって社会問題になってくると推測されます。

 

令和の時代になって、少子高齢化が進み、人口が減少、また単身者世帯の増加など、今後の住宅のあり方についても、今までの常識では通用しない世の中になってくるはず。

 

平成という一つの時代が終わり、令和という新時代が幕あけしました。

不動産業という灰色な業界のため、新時代にも様々な悪いニュースが出てくることは想像に難くないですが、不動産業はいわゆる情報産業の一つ。

 

今までは不動産業者が情報を独占し、情報弱者である消費者に対して情報の非対称性を利用し取引条件を操作するようなことが多かった不動産業界ですが、今後はインターネットやSNSがより普及し活用されるようになり、情報の非対称性が解消されてくることも予想されるので、灰色な不動産業界が今まで以上にクリーンで透明な業界になるであろう、またならなければならないと考えています。

 

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

本当に様々な出来事があった平成ですが、令和の時代でも不動産業界には多くのいい出来事・悪い出来事が待っているかと思います。

 

そんな中、今まで以上に消費者の立場が強くなってくるはず。

しかしながら、不動産業者との関係を有効に保つことで得られるメリットも少なからずありますので、この令和の時代は消費者と不動産業者のより強いパートナーシップ・リレーションシップが求められる時代だと思います。

 

改元初日から令和婚・令和ベビーなんて言葉もちらほら聞きますが、そのような方々もこれから不動産を買う可能性のある方々。

また相続も増えてくるので、不動産を売る可能性のある方々も増えてくるかと思います。

 

令和の時代になっても、不動産取引はいい不動産業者に出会うことが最良の解決策。

様々な情報が溢れていますが、そんな情報の中からでも本当に信頼できる不動産業者を見つけていい不動産取引をしてくださいね。