こんな不動産売却も。所有者の「破産」と「破産物件」の特徴を解説

晴れて気持ちのいい一日ですね。

 

そんな今日ですが、僕は朝から静岡市の隣の隣にある静岡県島田市というところにお出かけをしてきました。

島田市へのお出かけの理由はというと、いつもお世話になっている不動産屋の社長さんから、島田市にある中古住宅に購入希望者を見つけてとお願いされて、お客様を連れてその中古住宅の内覧に行ってきたのです。

 

その中古住宅は、まだ築2年ととても新しい築浅の一戸建て(中古住宅)。

 

でもこんな新しい家なのに、なんで売りに出たのかな?

実はその中古住宅、悲しい事情があって売りに出されたみたい。

一体どんな理由なんでしょうか?

 

家を売るって売主さんごとに様々な事情があります・・・

不動産広告を見ると、色々な家や土地などの不動産の売却情報が載っていますよね。

こういった不動産の売却情報ってどんな風に出てくるんでしょうか。

 

実は家(不動産)を売る場合、色々な事情があるんです。

例えば 

  • 会社の転勤で泣く泣く不動産を売却
  • よりいい家に住み替えるためグレードアップのために不動産を売却
  • マンションから一戸建てなどライフスタイルの変化に合わせて不動産を売却
  • 離婚によって財産分野のために不動産を売却
  • 破産により不動産を売却
  • ご高齢で施設に入るため不動産を売却
  • 不動産として相続させたくないため現金に換金する相続対策で不動産を売却
  • お住まいだった方が亡くなって相続処理のため不動産を売却

 

不動産を売る場合、こんなようなケースがよく売却理由として挙げられます。

 

今回は「破産」による不動産売却

長年不動産屋をやっていると、上記のようなケースも、それ以外のケースも、本当に色々な人生模様が見えてきます。

 

今日物件案内してきた築年数の浅い中古住宅は、所有者の方が家を買って1年で自己破産してしまい、売主さんは泣く泣く家を出て、債権者が債権回収を行うためにその家を売却するというものでした。

 

悲しい理由です。

 

家を買うって希望に満ち溢れたイベントですよね。

それが、たった1年住んだだけで自己破産してしまい、泣く泣く手放さなければならないなんて・・・

 

でも悲しいことですけど、それが現実なんです。

 

破産が理由で売却される不動産はよくあるケース

みなさん、破産ってあまり自分の身近ではないことだと思っていませんか?

僕も不動産屋をやる前までは、破産なんてよっぽどのことなんだろうなと思っていました。

 

でも不動産屋になってみると、破産して不動産を売却するというのがまあよくあるよくある

 

破産して不動産を売却しなければならない方にはかわいそうですが・・・

お金を貸していた金融機関や債権回収処理を受けた業者なんかは、何としてでもその債権を回収しなければならないので、担保(抵当権や根抵当権など)に入っている不動産を売却して債権回収にあてなければならないのです。

 

そうしないと、債権者は貸し倒れとなってしまって、言い方は悪いかもしれませんが破産したもの勝ちになってしまいます。

 

なぜ破産物件が市場に出るのか

今回の中古住宅は、築2年で自己破産。そして不動産売却ですよね。

このたった2年の間にいったい何があったんだろう?と思ってしまいます。

 

破産物件が市場に売りに出る理由

不動産の世界で破産物件が市場に出る理由としては下記のような理由があるんです。

 

  • 住宅ローンの支払いができない
  • 身の丈に合わない条件の住宅ローンを組んでしまった
  • 収益物件の場合は入居率が下がり収支が逆ザヤになり、生活費の持ち出しをするも返済不能となった
  • 事業を営んでいる方の場合は事業で失敗して担保として取られてしまった

 

などなど、こんなような理由が破産の原因としてあげられます。

 

破産物件は不動産屋の飯のタネ

不動産屋は破産した方の不動産の売却を依頼されることもあるのですが、物件によっては相場より安く買えることも。

なぜかというと、債権者としては担保に入っている不動産を何としてもお金に換えないと債権回収できないわけですから。

 

本当に破産された方には悪い言い方になってしまいますが、不動産屋としては破産不動産案件って飯のタネになるんです。

 

破産物件を安く買って、少し手直し、相場で販売すれば、不動産屋にとっては売却益が丸々利益となるんです。

 

破産物件のメリット・デメリット

不動産を買いたい方にとって、破産物件ってどんなメリットとデメリットがあるの?

と思われる方のために、簡単にメリットとデメリットをご紹介します。

 

破産物件のメリットは相場より安く買えることです。

 

デメリットとしては現状のまま買わなくてはならない、占有者がいる場合は占有者付きの状態で買わなければならない

 

といったようなメリットとデメリットがあります。

 

安く買えるというメリットは大きいですが、あくまで現況購入が原則。

状態が悪ければリフォームに多額の費用が掛かったり、もし賃貸物件なんかの場合は不良占有者がいたりする場合もあるので、それなりのリスクも覚悟しておいた方が賢明ですね。

 

 破産物件を狙いたい方は弁護士や不動産屋と仲良くなっておきましょう

こういうのも不動産屋の売却不動産案件の仕入れ方法の一つなのです。

 

こういう破産案件は、弁護士からよく情報が来たりします。

 

安めに破産物件を買いたいという方がいたら、弁護士と仲良くしておくのも手ですよ。

でも弁護士は宅地建物取引業者ではないから自ら不動産の売買仲介はできません。

ですので破産案件でも必ず不動産屋が仲介に入るのです。

 

弁護士とのパイプが強い不動産屋と仲良くしておくと、時々こんな物件情報が転がり込んでくることもあるかもしれませんよ~。

 

もし破産物件を購入するときは、そのメリットとデメリットを天秤にかけてから購入判断をしましょうね。

 

最後に

破産物件は安く手に入る可能性があるというだけで大きなメリットではあります。

ただし、その裏には自分でしっかりとその物件のことを調査しなければ思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性も秘めています。

 

最近は不動産屋ではない一般の方でも競売に参加されて、競売物件を入手するような方も出てきました。

競売物件なども現況購入が前提にあるので、入手した後になって初めて欠陥や残置物などの様々な問題点に気づくケースもあったりします。

 

破産物件や競売物件を買おうとするときには、安さだけに目を向けずに本当にしっかりと物件の調査をしてから買うようにしましょうね。

 

今日はここまで。

ありがとうございました。