【円満相続を迎えるためにできること】相続案件増加中の不動産取引現場から。

相続に絡んだ不動産相談

相続に絡んだ不動産相談

今日は暖かい一日ですね。

 

今年も例年通り花粉症で病人同然の新富不動産スタジオの川村です。

そろそろスギ花粉が和らいできて僕も多少は症状が楽になってきました。

早い方だとそろそろ花粉症も終わりに近づいているのかな?

 

さて、今日は真面目な記事です(笑)

不動産を所有されている方に読んでいただきたいです。

 

不動産とは切っても切れない「相続」について。

不動産の仕事をしていると身の回りに「相続」にまつわる様々なお話が転がっています。

そんな相続のことについてお話しますね。

 

 

今年の不動産取引取引から見る相続案件数

さて、突然ですが、今年に入り新富不動産スタジオでは、下記のような不動産売買取引をさせてもらっています。

これはまだ残金決済を迎えていない契約ベースです。

 

不動産取引実績(契約ベース)

  • 静岡県東部の一棟売りアパート売買(相続対策として生前に資産組換で売却)
  • 静岡県静岡市の一棟売りアパート売買(相続対策として生前に不動産処分)
  • 静岡県静岡市の区分所有マンション売買(不動産投資用に購入)
  • 静岡県静岡市の区分所有マンション売買(自己居住用に購入)
  • 静岡県静岡市の区分所有マンション売買(不動産投資用に購入)
  • 静岡県富士市の事業用土地売買(相続対策として生前に資産組換で売却)
  • 静岡県静岡市の事業用物件売買(相続した物件が不要のため売却)

 

7件の物件の不動産売買のお手伝いをさせてもらっているんですが、そのうち4件が何かしらの形で相続に関する事情の物件でした。

 

不動産取引予定案件

次に今売却のご相談をいただいている不動産案件をいくつかご紹介します。

  • 静岡県静岡市の事業用物件売却(法人様の不要資産売却)
  • 静岡県静岡市の中古住宅売却(相続した不動産を現金化するため売却希望)
  • 静岡県富士市の住宅用地売却(相続対策として生前に資産組換を希望)
  • 静岡県静岡市の事業用地売却(相続した不動産が不要のため売却希望)
  • 静岡県西部の収益物件売却(法人様の不要資産売却)

 

他にもいくつか売却のご依頼をいただいている案件もあるのですが、ここであげただけでも3件の相続関係の売却相談をいただいています。

 

相続にまつわる不動産売却相談が増えている

昨年もそうでしたが、ここのところ例年以上に何かしら「相続」にまつわる不動産のご相談・案件が多いなと実感しています。

 

生前相続対策として不動産を処分しました

昨年も静岡県東部で相続対策として、生前の資産組換のために不動産を収益物件を売却したいという相談を何件か受け、お取引のお手伝いをさせていただきました。

同じく事業用土地の生前売却や一棟売りアパート売却、一棟売りマンション売却のお手伝いもさせていただきました。

 

その他にも相続関係の不動産売却相談が多い

またお取引には結び付きませんでしたが、相続発生後に遺産分割で揉めた結果「争族」となり、その処分について相談も受けました。

今年も静岡県浜松市で、お父様がお亡くなり一次相続は奥様が相続しましたが、お子様の代になると資産背景からその不動産の維持ができないため二次相続対策として不動産(土地)を分割し売却したいという相談も受けています。

 

不動産に関係する相続のパターン 

相続をご経験された方ならおわかりになるかと思いますが、不動産にまつわる「相続」は一言には言い尽くせないほど色々なパターンがありますよね。

生前対策として不動産を有効活用して相続税対策をしたいんだ

子供に不動産という形で残すと大変だから売却して別の資産への組換したいんだ

不動産として相続すると、争いのもとになって争族になってしまうかもしれないから、現金化しておきたいな

将来、売ろうにも売りづらい負動産(売りたくても売れない・金額がやすくなってしまう)になりそうだから、今のうちに売却しちゃいたい

アパートやマンション経営は家族がノータッチ。このまま相続すると残された家族が困るから生前に売却しておきたいんだ

相続した不動産が使い道のない不要資産だから売却して現金に換えたい

不動産で相続したんだけど、遺産分割のために売却しないと

もう親族間で相続が原因で争いになっちゃっていて・・・不動産を売却して現金分割で解決するしかないな・・・

 

などなどなど。

 

相続には数えたらきりがないほど様々なパターンがあり、ご家族事情があるのです。

その相続が原因で売りに出される不動産も年々増加傾向です。

 

相続案件の不動産売却が増えている理由は?

みなさん、平成27年に相続税法が改正されて相続税の基礎控除額が少なくなったのはご存知ですよね。

 

平成27年の相続税法改正で基礎控除額が少なくなった

従前は5,000万円+(法定相続人の人数×1,000万円)でした

平成27年の相続税法改正で3,000万円+(法定相続人の人数×600万円)になっちゃったんです

 

この法律改正で相続税が多くの方にとってより身近な税金となっちゃったんですね。

 

これにより生前の相続対策の重要性が増したのです。

 

相続争いが増えている

相続の中で最も残念なのが家族が争ってしまうこと。

 

先程までも「争族」というワードを何度か書きましたが、お金が原因での争いや気持ちの取り合いでの争いなど、色々なケースで争いが起こっているのを不動産の取引の現場では見ることが増えています。

結局気持ちの取り合いというのも、最終的にお金に行きつくことが多いのではありますが・・・

 

これにも先程書いた相続税法改正の影響も少なからずあるんでしょうね。

 

また昨今離婚率が高くなってきているため、赤の他人同士(半分は血がつながっていますが)が相続で揉めることも今まで以上に多くなってくると思います。

 

相続の生前対策

相続の生前対策

 

相続は「お金」「不動産」とは切っても切れない関係 

相続と「お金」、そして「不動産」は切っても切れない関係です。

 

今やどの家族にも「相続」は身近な存在となってしまいました。

生前から後に残される大切なご家族のことを考えて、生前にできることから相続対策をされる重要性が増しています。

 

不動産が相続争いの火種になりやすい

その中でも不動産はたった一つしかないものなので、不動産が原因で争いが起こりやすいのです。

 

不動産は分割できないたった一つの資産。

  • 不動産だけを相続した遺族と、不動産以外の資産を相続した遺族の資産の価値の差があり争いになる
  • 不動産が複数あるが相続した不動産ごとの価値にばらつきがあり争いになる
  • 賃貸用の不動産を相続したけど遺族は生前は全員ノータッチだった。誰がその維持管理の役割を担うのかで争いになる
  • 不動産を共有で相続したが、将来共有が原因でトラブル多発で揉める

 

上記のような理由で、不動産にまつわる相続トラブルはとても多く発生しているのです。

 

相続争いにならないための不動産活用術

このように不動産は相続時にトラブルになりやすい劇薬のようなものです。

相続争いにならないように、不動産をお持ちの方は生前からできる対策を講じておく必要性がとても高くなっているのです。

 

生前対策の具体例

  • 生前に不動産を売却をし現金に換えておく
  • 生前に売却資金で生命保険に加入し資産額の公平性を保つとともに税金対策をする
  • 生前に不動産を売却し、暦年贈与の制度等を利用しながら生前にご家族に贈与していく
  • できる限り共有名義を避ける
  • 賃貸用の不動産は生前に処分して将来待っている煩わしい賃貸経営から解放してあげる
  • 相続税の問題などで不動産で相続させる必要がある場合、相続する際に価値が同じくらいになりやすいよう同一の分譲マンションを複数購入する

 

など、他にも方法はあるかとは思いますが、出来うる不動産の生前対策は複数あるのです。

 

不動産屋が経験した不動産取引最前線から見る相続対策実例とアドバイス

昨今「相続」は社会問題にもなっています。

ドラマの題材なんかにも「相続」がテーマのものなんかもあったりするぐらいですよね。

 

現役不動産屋社長の僕が、不動産取引の最前線からお話すると、この記事の最初の取引実例にも書いたように

 

生前に不動産を売却して平等に分け与えられる他の資産に組み替える

 

この方法を選択して、元気なうちに不動産売却をされる方が多くなっています。

 

ただし、不動産を売却しただけで現金のままの状態で何も手を付けずに相続を迎えてしまうと今度は相続税の問題が降りかかってくる場合もありますよね。

 

 

ですので、ここでポイントなのは

 

平等に分け与えられる他の資産に組換

 

なのです。

 

絶対に不動産を売りましょうと言っているわけではないのですが、実際に不動産取引現場にいると「相続争い」をよく見かけてしまいます。

 

このような「相続争い」はほんの些細なことでも起きてしまう可能性がありますし、その争いの原因となるのはやはり「不動産」が多いことも事実

 

誰でもいつ相続を迎えるかはわからないので、いざその時を迎えたときに残されたご家族が争うことなく笑顔で円満な相続となるように、今日は不動産屋の社長が相続についてお話させてもらいました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。