解体業者選びは慎重に
おはようございます。
静岡市葵区の不動産屋、新富不動産スタジオです。
今日は古い空家を相続して売却をお考えのみなさん宛ての話です。
古屋を売る場合、築20年程度であれば中古住宅として売却する選択肢もありますが、さすがに築40年、50年といった古い空家だと建物の劣化や耐震性、配管等の劣化で売る方も不安だと思います。
そんな場合には、古屋を解体して土地として売却する選択肢も視野に入ってきますよね。
こうしたケースで時々売主様から申し出があるのが
「知り合いに解体屋がいて安くやってもらえるから解体屋は自分で決めるよ」
といったお話。
もちろん売主様側で解体業者を選ぶことについて不動産屋の立場でNOということはできないのですが、これが時として大きなトラブルにつながるケースがあるんです。
解体屋にも「質」というものがあり、とにかく安さ重視で工事の質が悪い解体屋も一定数います。
具体的には
- 近隣住民へのあいさつや説明をじゅうぶんにしてくれない
- 工事中の作業態度が悪い
- 境界付近の構築物(ブロック塀など)等をどちらの所有物かを確認せず勝手に壊してしまう
などなど、上記のようなことが理由で大きなトラブルに発展してしまうリスクもあるんです。
不動産売却の売主の立場になると、「契約不適合責任」という法的責任を負うことになりますが、土地の売却のケースだと「地中埋設物」(コンクリートガラやレンガ、中には巨大な柱などは埋まっていることもあります)が発見されたときの修補責任(つまり埋設物を撤去する責任)が売主が負うこととなります。
不動産取引に慣れた解体屋であれば、言わずとも解体の時に土の中を重機で掘って地中埋設物がないかを事前確認してくれることもあります。
でも今までの経験から売主様の知り合いと言われた解体屋に任せた場合、大体の解体屋が埋設物確認をせずに工事を完了させてしまっていました。
不動産の引き渡し前に埋設物の有無が事前に確認できていれば、万が一あった場合でも撤去して完全な状態で引渡せるので買主様との事後のトラブルは発生しません。
しかし、引渡し後に買主様側の建築業者が建築工事を進めている最中に埋設物が発見された場合、建築工事もストップしてしまいますし買主様側からの心象も非常に悪いものとなり遺恨として残ってしまう場合もありました。
もし古い空家を相続したりで解体して土地として売りたいという場合には、一番よい方法は不動産屋が提携している解体屋を紹介してもらうこと。
もし金額的な問題で、売主様のお知り合いの解体屋を使う場合は、不動産屋と綿密に解体についての打ち合わせをさせ不動産屋の指示を仰ぐこと。
ちょっとしてことが原因で大きなトラブルになるのが不動産の売買です。
トラブルなく円満なお取引ができるよう、解体業者選びはじゅうぶん注意しましょう!
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