「富動産」となるマンション?優良資産になるマンションの12のチェックポイント。
今日は朝から暖かな静岡市。
夏がもうすぐそこまで近づいているような気候。
もうすぐみなさん待ちに待ったゴールデンウィーク。
ゴールデンウィークが過ぎれば、楽しみなイベント目白押しの夏ですね。
毎年夏は音楽フェスのSUMMER SONICや静岡市の安倍川で行われる花火大会など、自分にとっても楽しみな季節。
夏に向けて、仕事もプライベートも全力で楽しみながら頑張りましょう。
さて、昨日は静岡市の街中の築20年の中古マンション(区分マンション)の売買契約でした。
今回は、同じマンションでも勝ち組のマンション、つまり「富を生み出す富動産」となり得るマンションの特徴を見ていきましょう。
(区分)マンションの特徴
ここでいうマンションとは、一棟売りの賃貸マンションのことではなく、分譲マンションとして建築された区分マンションのことを指します。
つまりマンションの中の数ある住戸のうちの1住戸のことです。
マンションは管理も楽だし、住みやすそうだから憧れるな
マンションは「良いところ」をクローズアップすると下のような特徴があります。
- 立地がいい(駅近、街中、商業施設の周辺、高級住宅地など)場合が多い
- 鉄筋コンクリ―ト造が基本なので地震や火災に強い
- 専有部分の管理だけでいいので日常の管理が楽
- 修繕積立金を払って積み立てているので突発的な修繕やリフォーム費用がかかりにくい
- 流通性が高い不動産のため貸しやすい、売りやすい
こうやってみると、マンションって良いことづくしに見えるね!
でも、本当にすべてのマンションがこれに当てはまるんでしょうか?
知っている人が意外と少ない、マンションの裏の顔
上ではマンションの良い部分だけを抜き取って書いてみました。
でも、意外と多くの方に知られていない、マンションの裏の顔もあるんです。
- 「工場地域や普通の住宅地に大きな土地が出たからマンションを建てた」というマンションもある。立地の良さが無い
- 鉄筋コンクリート造で古くなったら解体費用が莫大
- 解体や建替えなどには、区分所有者(※1)の4/5の同意が必要で意見がまとまりにくい
- 共用部分の管理やメンテナンスはマンション管理会社(※2)に委託するのが一般的だが、管理会社が積極的に管理出来ていなく、ずさんな管理やメンテナンス状態の物件も
- 時に自主管理のマンションも有る。区分所有者が自己負担・責任で共用部分の管理やメンテナンスを行う必要がある場合も
- 修繕積立金の改定がうまくされていなく、大規模修繕に向けて資金不足となる物件も
- 貸す場合は取得費用と賃料のバランスが悪く、貸したとしても赤字の場合も
- 人気のないマンションは売りにくい。売れても安くなってしまう
※1 区分所有者とは、マンションの所有権を持つ所有者のことを指します。
※2 マンション管理会社とは、マンションの区分所有者全員で組成するマンション内の自治会のような「管理組合」の運営業務をサポート・管理する会社です。管理組合より管理会社へ管理委託契約により管理業務を委託・外注します。
あらま・・・マンションっていいことばかりじゃないんですね。
同じ地域のマンションでも、マンションごとに優劣がある
上のようにマンションでも気を付けなければならないことがあるんですね。
では、同じ地域でいわゆる「いい立地」のマンションなら、どのマンションも勝ち組になるんでしょうか?
そうではないんです。次のようなポイントで優劣が決まるんです。
- 駅近や街中など、居住の需要が高い地域であること
- マンションの向きは南向きが人気
- いくらいい立地や設備でも間取りが使いづらいマンションは人気が落ちる
- 管理会社の質の良し悪しがマンションの評価を決める
- 修繕が適切に実施され、修繕積立金の積立額も順調にたまっている
- 区分所有者同士のコミュニケーションが円滑に取れている
- 大規模マンションやプレミアム住戸があるようなマンションは様々な属性の区分所有者(住人)に分かれるので、コミュニケーションの状況に注意
- 新築当時の売主(分譲主)や建築会社(ゼネコン)も大事(大手であればあるほど安心感から人気が増す)
- 新築時の分譲価格が高すぎない※1
- 賃貸需要の多い立地
※1 新築時に分譲価格が高すぎると、値下がり幅が大きくなり将来売却をする際に損を被る可能性が高いです。
同じ地域にあるマンションだとしても、マンションの方角に全体の修繕の状況、修繕積立金の貯蓄状況、マンション内の住人間のコミュニケーションなど、様々な要素でそのマンションの価値が決まっているんです。
富動産になり得るマンションを賢く買おう
マンションって色々な要素で評価が決まるんですね。
マンションの良さの大きな理由として、よく声が上がるのが、「資産価値」
つまり、みなさん将来そのマンションの売却や賃貸などをぼんやりとでも考えながら、マンションを検討する方が多いんですね。
先程から「富動産」というワードを何度も出しましたが、「富動産とは富を生み出す不動産」という造語です。
反対に、所有することで損をする不動産のことを「負動産」という造語で表現されたりもします。
せっかく資産価値を気にしてマンションを選んだのに、「負動産」をつかんでしまったなんていうことが無いように気を付けましょう。
マンション選びの12のチェックポイント
じゃあ、富動産となり得るマンションを選ぶ際のポイントは?
次のポイントを不動産屋さんや売主さんに必ず確認!
- その地域の売買需要と賃貸需要
- その部屋の間取りの売買需要と賃貸需要
- 同じマンションが何度も何度も売りに出ていないか?※1
- その部屋の向きが南向きか
- 管理会社がの管理が十分機能しているか※2
- 適切に全体の修繕がされているか
- 修繕積立金の貯蓄状況が充分か
- 新築時の売主とゼネコンは信頼できる会社か
- マンション全体で管理費・修繕積立金の滞納がないか
- マンションの住人でおかしな人はいないか※3
- 住人同士のコミュニケーションは円滑か※4
- 新築時の分譲価格と中古での販売価格の差※5
※1 何度も何度もそのマンションが売りに出されていると、何かしらの悪い事情を抱えている可能性も考えられます。また水面下での取引回数が多い場合は、それだけで人気が高いことが考えられますが、売りに出た都度表に出るようなマンションは疑ってみるのも手です。
※2 エントランスや共用廊下などの共用部分を見れば、清掃が行き届いているか、掲示物がしっかりと更新されているかなどを確認できます。
※3・4 これは主観的な要素も含まれるので調べるのが難しいですが、不動産屋さんを通じて売主さんに必ず確認しましょう。
※5 新築時からの値下がりが大きい物件は今後の値下がりにも注意しましょう。
こういうポイントを、マンション購入の際にはしっかりと事前に調べましょう。
新築マンションより中古マンションがおすすめ
これはイチ不動産屋としての個人的見解ですが、最近の新築分譲マンションは、あまりおススメしません。
マンション用地が枯渇してきており、以前に比べいわゆる「良い立地」に該当する物件が減ってきています。
また用地仕入れ競争の激化と建築費の青天井の高騰により、販売価格が考えられないほど高額になっているので、将来売却の際にも不利になってしまう可能性が高いと考えられます。
新築でも、必ず資産価値が保たれるようなプレミアム立地のマンションは例外としても、それ以外のマンションでは中古マンションの方が資産価値が保ちやすいと思われます。
最後に
今回は、昨日僕が中古マンション売買のお手伝いをしたつながりで負動産にならないマンション選びについてお話しました。
当然マンションも家の形の一つなので、必ずしも人気地域の物件ではなく、実家のそばにあるマンションを選ぶという方もいるかと思います。
ただ、そういう場合にも、上のチェックポイントは必ず要チェック。
マンションはあなたにとっての大事な資産。
変なマンションを買ってしまって、負動産を所有するようなことがないようにしっかりとその物件のことを調べることが大事なのです。
また、上のチェックポイントをクリアできたら、資産価値の高い「富動産」を手に入れる可能性も高まります。
自分のためにも、将来相続の際に残されるご家族のためにも、できる限り「富動産」を手に入れられるよう、慎重に不動産を選びましょうね。